スポーツ障害

スポーツで痛める膝の痛み『ジャンパー膝』

こんにちは!ペルレ整骨院の吉尾です。
スポーツをする人がなりやすい疾患を今まで、いくつか紹介しております。
今回も膝に関係する疾患の一つで、ジャンパー膝についてお話ししていきたいと思います。

ジャンパー膝が原因となる筋肉の働きと

では最初に、ジャンパー膝の関係する筋肉について簡単に解説していきたいと思います。
ジャンパー膝が関わる筋肉は、大腿四頭筋です。大腿四頭筋は、大腿骨の前面を走行していて、大腿直筋外側広筋内側広筋中間広筋の4つの筋肉がそれぞれ結合し、脛骨の脛骨粗面に付着しています。

大腿四頭筋の作用で、膝関節を伸展(膝を伸ばす)させる働きです。激しく走る、ジャンプをする競技では、膝関節や股関節を曲げ伸ばしします。特にジャンプをすると、大腿四頭筋が強く引っ張られて、膝蓋骨から脛骨粗面の間の膝蓋靭帯が微細な損傷を受けてしまいます。そこに、痛みが起きるのがジャンパー膝または別名膝蓋靭帯炎とも言います。

ジャンパー膝はどのような人がなるのでしょうか?

バスケットボールやバレーボールの選手、サッカー選手など、ジャンプを頻繁に行う競技者や急激なダッシュを繰り返すスポーツなどを行う比較的若年層に多いでしょう。
特に10代に多い疾患になりますが、好発部位にとして、前項で膝蓋骨と脛骨粗面の間の膝蓋靭帯に多くみられると言いましたが、一部の方は膝蓋骨上部で痛みを訴える方もいます。
また、似たような年齢層(10代前後)で起こりやすい疾患が、オスグッド病です。この疾患については、以前のブログ『成長期の子供に多いオスグッド病』でも書いておりますが、オスグッドは、大腿四頭筋が脛骨粗面に付着している部分が牽引力によって炎症を起こす疾患です。年齢的にも、原因となる筋肉が同じであるため、鑑別が必要になります。

ジャンパー膝のチェックと対処法

ジャンパー膝の痛むところがお分かりいただいたところで、多くのジャンパー膝の場合は、膝蓋骨と脛骨粗面の間の膝蓋腱に損傷がある場合が7割ぐらいですが、時には膝蓋骨上部の部分に損傷をしていることもありますので、膝蓋骨下部か上部に触れてみて圧痛があれば、同様にジャンパー膝ということになります。

またジャンパー膝になる人は、大腿四頭筋がか緊張していて、硬くなっています。
うつ伏せに寝てもらって、痛めている側の膝を曲げていくと、お尻が上がってしまうこともあります。炎症を起こしていて、痛みを回避するために尻上がり現象を起こす場合もありますが、大腿四頭筋拘縮で同様の現象が起こる場合もあります。
では、ジャンパー膝になった場合はどのように対処法についてお伝えしたいと思います。
ジャンパー膝は、大腿四頭筋の過緊張と、その状態で激しく飛んだり、走ったりする動作で痛めやすいということもあり、大腿部前面をしっかりとほぐすことは大事なことですが、拮抗筋としてのハムストリングや臀筋群の筋肉もしっかり緩めてあげる必要もあります。また、それらのストレッチも重要になります。しっかり、運動後には筋肉が硬くならないように、整理体操を行うように心がけましょう。

大腿四頭筋ストレッチ

ハムストリングストレッチ     臀筋ストレッチ

まとめ

このような疾患は、若くて、激しいスポーツをする子に多くみられます。
できれば、しっかりと練習や競技後のストレッチなどを欠かさないように、日頃から指導をいただけると良いと思います。
また、痛みが強くなって、ご自身での処置では回復がみられない、痛みが継続している方は、ぜひ、ペルレ整骨院・鍼灸院にお問い合わせください。

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